無事合格できたので、やったことや受験の感想についてまとめてみる。
筆者のスペック
普段は大手SIerに常駐して企業向けWAN回線、LAN機器(サーバ、スイッチ、ルータ)の保守運用業務に従事している。
業務経験は5年程度。そのうち最初の1年はAWS環境のシステムに触れる機会があったが、そのときは既に構築された環境の運用や監視設定の実施がメインだったので、あまり深くAWSを学ぶ機会は無かった。
取得資格は以下の通り。出題範囲の知識は一通り身につけているつもり。
・ネットワークスペシャリスト
・LPIC Level2
受験結果
早速だけど、結論から書くと合格でした!
スコアは以下の通り。
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総合評点: 94%
トピックレベルスコアリング:
1.0 Data Security: 90%
2.0 Troubleshooting: 100%
3.0 Designing highly available, cost-efficient, fault-tolerant, scalable systems: 96%
4.0 Implementation/Deployment: 83%
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合格までにやったこと
大きく分けると以下の通り。以降の章で詳しく説明していく。
・試験ガイドを見る
・参考書を読む
・実際にサービスに触る
・AWS クラウドサービス活用資料集を読む
・模擬試験を受ける
試験ガイドを見る
まずは、試験の概要を公式サイトで確認する。
https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-solutions-architect-associate/
「試験ガイドをダウンロード」のボタンから試験ガイドをダウンロードすることができる。
出題されるサービスの名前が断片的だが書かれていた。
参考書を読む
2017年10月現在、以下の書籍が唯一の参考書として出版されている。
出題範囲の中から、重要なサービスについて要点を整理して書かれているので、これは絶対読んだ方がいい。
3周くらい読めば、試験の6割は解けると思う。
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AWSの公式ドキュメントにも同書と同じ内容は書かれているものの、記載内容が膨大であるためどこから読み始めたらいいかわからず勉強には向かないと感じた。
AWS ドキュメント
実際にサービスに触る
次に、実際にAWSアカウントを作成しサービスに触ってみた。
VPCやAZの概念を理解するには、実際にマネジメントコンソールから操作をしてみるのが一番の近道である。
Qiitaに投稿されていた以下の記事を参考に、基本的なWebシステムの構成を構築してみた。
0から始めるAWS入門:概要
<実際に使ってみたサービス>
・VPC
・EC2
・ELB
・RDS
・AutoScaling
・Route53
・SNS
AWS クラウドサービス活用資料集を読む
公式サイトから、各サービスの資料を読む。
特に、「Black Belt Online Seminar」のサービス別資料を中心に読んだ。
各サービスのユースケース、オプション機能について理解を深めた。
AWS クラウドサービス活用資料集
独断と偏見だが、試験を受けた感覚では以下の優先度順に勉強して読み進めるといいかも。
<優先度:高 詳細まで読んでおきたいサービス>
・VPC
・EC2
・ELB
・RDS
・AutoScaling
・EBS
・S3
・Glacier
・Identity and Access Management(IAM)
・SQS
・CloudWatch
<優先度:中 試験前までに1度は目を通しておきたいサービス>
・Elastic Beanstalk
・CloudFront
・DirectConnect
・Route 53
・CloudFormation
・CloudTrail
・Key Management Service (KMS)
・SNS
<優先度:低 余裕があれば概要を知っておきたいサービス>
・Lambda
・Storage Gateway
・OpsWorks
・Trusted Advisor
・Amazon EMR
・Simple Workflow Service
・Cost Explorer
模擬試験を受ける
以下サイトで試験用アカウントを作成し、Web上で受験できる模試を受ける。
AWS Training and Certification Portal
どのような問題文で問題が出題されるのか、雰囲気を掴むためにも1度は受験しておいた方が良い。
この模試を合格できないようなら、まだまだ勉強が足りないことがわかる。
税込2,160円かかるが、不合格になることを思えば安いものである。
試験の感想
以上が、試験合格までにやったことである。
合格結果の章からもわかるように、ここまでやればかなりの高得点が取れるはずだ。
試験内容としては、以下のような問いについて1つ、または複数個の回答を選ぶ選択形式である。
「○○の用途にはどのようなサービスを使えば良いか」
「○○のコストを最小限にするにはどうしたら良いか」
試験本番は80分の制限時間で60問の問題を解かなければならず長丁場だったが、事前の学習のおかけでそこまで難しくは感じなかった。
特にAWSのネットワーク周りは実際に手を動かしてみないとイメージしづらい部分があり、実際にサービスを触ってみた経験が試験に役立ったと思う。
未経験者でも体系立ててAWSのことが学べ、なおかつ効率よく勉強すれば働きながらでも短期間で十分合格できる内容なので、インフラ周りを担当しているエンジニアは是非とも本試験を受けてみてほしい。